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加熱式たばこ「IQOS(アイコス)」のシェア率

IQOS

アイコスのシェア率について

日本たばこ協会は、2020年4月から12月の国内加熱式たばこの販売実績が308億本、販売金額は7,859億円だったと発表しています。加熱式たばこの販売実績を公表するのは初めてのことです。近年、紙巻きたばこからの移行が進み、加熱式たばこの市場占有率は26%まで高まっています。

日本たばこ協会は企業別のシェアを公表していませんが、推計では「IQOS(アイコス)」を持つ米フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)が
70%「glo(グロー)」の英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)が20%「Ploom(プルーム)」のJTが10%とされています。

IQOSの世界販売高の96%は日本が占め(2016年時点)、現在でも世界シェアの80%以上を日本が占めているとされています。これほどまでに日本で加熱式タバコが浸透した理由は、加熱式タバコは受動喫煙のリスクがないとメディアが取り上げ、他人への害に配慮しなければならないという社会意識が生まれていた日本では、クチコミ等で話題になりました。

 

厚生労働省の2018年国民健康・栄養調査結果では、たばこを習慣的に吸う人のうち、加熱式たばこの利用者は男性が30.6%、女性が23.6%という結果でした。紙巻きたばこを含めた喫煙率は減少傾向が続いていますが、加熱式たばこへの移行は様々な要因より増加傾向にあります。

 

2020年4月に健康増進法の一部を改正した「改正健康増進法」が全面施行されました。この法改正は望まない受動喫煙を減らすことを第一の目的としたものですが、喫煙マナーを向上させる意味でも、吸う人、吸わない人がお互いに気持ち良く過ごせる配慮は健康的な日常生活を望む人にとって不可欠です。

 

法改正により、多数の利用者がいる施設、旅客運送事業船舶・鉄道、飲食店などにおいて、原則的に屋内が禁煙となり、併せて「施設区分に応じた喫煙の可否」「喫煙場所のルール」「喫煙所の設置要件」などが定められ、喫煙環境は従来よりも厳しくなったように感じますが、国内では改正健康増進法に合わせて、全国のランドマークや喫煙所、飲食店などで加熱式たばこ専用喫煙所の整備を加速しており、ユーザーの紙巻きから加熱式への乗り換えをサポートする形になっています。

IQOS(ユーザーは増加傾向にあります。IQOSユーザーは、IQOSユーザーパネル及びJT市場調査より、2020年3月時点で1,060万人と公表されています。

 

米国FDA(アメリカ食品医薬品局)がIQOSを曝露低減たばこ製品と認定し、2020年7月から米国での販売が許可されました。加熱式たばこや電子たばこが、紙巻たばこと比較して、健康懸念物質への曝露(問題となるリスク要因にさらされること)を大きく低減し、健康リスクを減らす可能性があるとしたものです。

 

IQOSは、たばこ葉を燃やさず加熱するため、発生する有害および有害性成分の量が大幅に低減します。科学的研究の結果、従来の紙巻たばこからIQOSにシフトすることで、成人喫煙者の体内での有害および有害性成分への曝露が低減する可能性があるとされています。

 

現在「改正健康増進法」では、飲食店は原則として屋内禁煙とする必要があり、一定の条件を満たすことで喫煙専用室を設けることができます。一つは飲食など喫煙以外の行為ができないものですが、紙巻たばこや加熱式たばこ等、たばこの種類を問わずに喫煙できます。もう一つは飲食などもできる専用室で、こちらは加熱式たばこのみ喫煙ができます。法改正により、紙巻たばこを喫煙しながら飲食することは基本的にできなくなりましたので、加熱式たばこ喫煙者は増加の可能性が高くなりました。

 

 

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