名門オルゴールメーカー、リュージュの歴史と特徴は？中古価格の相場と合わせて解説

オルゴール愛好家の中でも、とりわけ人気の高いリュージュ。

 

創業から150年ほど経過する今も、リュージュのオルゴールの音色は人々を魅了し続けています。

 

今回は、そんなオルゴールメーカー、リュージュの歴史や特徴、中古の価格相場について解説していきましょう。

 

リュージュの歴史

世界的なオルゴールメーカー、リュージュにはいったいどのような歴史が秘められているのでしょうか。

 

ここでは、リュージュの歴史について説明していきましょう。

 

リュージュは1865年創立のオルゴールメーカー

リュージュは、1865年に時計職人のシャルル・リュージュにより生み出されたオルゴールメーカーです。

 

彼がスイスとフランスの国境付近にあるサンクロアという村で、オルゴール入りのポケットウォッチの生産を開始したことがリュージュの歴史の原点となりました。

 

激動の時代に生きたリュージュ

シャルル・リュージュの息子、アルベール・リュージュは父親の跡を継ぎ1886年、小さなオルゴール工房をオープンさせます。

 

アルベールの工房はたちまち評判となり、リュージュは急速に大きくなっていきました。

 

しかし、順調に見えたリュージュにも時代の大きな波が押し寄せます。

 

それは、世界恐慌です。

 

世界恐慌の影響でオルゴールの需要は低下してしまい、売り上げが激減してしまったのです。

 

リュージュの躍進

世界恐慌という荒波に飲まれ一時は危機的状況に落ちったリュージュですが、スキー用品の一つ「カンダハール」の開発に成功。

 

こちらの商品が大ヒットとなったことから、リュージュは息を吹き返しオルゴールの生産により一層力を入れ始めます。

 

大型オルゴールやオルゴール付きポケットウォッチなど色々な製品を世に送り出しつつ、競合他社の事業を積極的に継承して会社を大きくしていきました。

 

1993年には、アメリカにも拠点を築き上げています。

 

そして今日では、世界に冠たるオルゴールメーカーとして大勢の人に知られるようになったのです。

 

リュージュのオルゴールの特徴

リュージュが主に生産しているオルゴールは、シリンダーオルゴールです。

 

シリンダーオルゴールとはその名のとおり、ボックスなどの中でシリンダーを回転させて音を奏でる仕組みのオルゴールを指します。

 

シリンダーにはピンが付いており、そのピンが「櫛歯（くしば）」と呼ばれる金属板を弾くことでメロディが生まれるのです。

 

そして、櫛歯の本数は「弁」という単位で数えられ、この弁数が多いほど奥行のある音色が楽しめるとされています。

 

リュージュでは、17弁、18弁、22弁、36弁、72弁、144弁のオルゴールを生産していますが、人気があるのは、36弁、72弁、そして144弁です。

 

72弁のものになると重厚な低音と澄み切った高音が同時に味わえるため、リュージュ側では72弁以上の製品を推奨しています。

 

また、リュージュのオルゴールは1ｍｍ以下の範囲で音を奏でるよう精密に作られており、ひとつのオルゴールが完成するまでには最低でも3か月、大がかりなものでは1年以上もの期間を経て制作されています。

 

大勢のオルゴール職人達の手作業により時間をかけて作られるのが、リュージュのオルゴールなのです。

 

リュージュの中古価格相場について

グラフ引用サイト：オークファン

URL：https://aucfan.com/search1/q-~a5eaa5e5a1bca5b8a5e5/s-mix/?o=t1

 

リュージュの中古価格の相場は約4万円となっています。

 

18弁や22弁などの小型オルゴールであれば数千円から1万5,000円程度で購入できます。

 

安いものであれば1,000円程度で手に入りますので、まずは小型のものからチャレンジしてみてもよいでしょう。

 

なお、リュージュで推奨している72弁以上のハイエンドオルゴールの場合、最低でも6万円ほど必要です。

 

まとめ

オルゴールメーカー、リュージュの歴史や特徴、中古価格の相場について解説してきました。

 

リュージュは1865年の創業以来、オルゴールの愛好家に感動を与え続けています。

 

リュージュのオルゴールには色々な種類がありますが、メロディを存分に堪能する場合は72弁以上のものを選びましょう。

 

中古価格相場は約4万円ですが、安いものを探せば1,000円くらいで手に入ることもあります。

 

72弁以上のハイエンドモデルの場合は、6万円程度の予算を組みましょう。

 

芸術的なリュージュのオルゴールの音色に、みなさんもぜひ酔いしれてください。