◎AIR JORDAN 14 (エアジョーダン14)を徹底解説！

こんにちは。今回は「エア・ジョーダン14」についてご紹介しましょう。

このモデルはジョーダンの、そしてシカゴ・ブルズにとっての2度目のスリーピート（3連覇）の際、ジョーダンの足元で輝いていたシューズです。

さっそくどんなシューズなのか、徹底解説していきます！

製品の構想・設計

エア・ジョーダン14は、ジョーダンがスリーピート（3連覇）を成し遂げた1998年に発売されたモデルです。また、この年はジョーダンにとってシカゴ・ブルズでプレーする最後の年でもありました。

デザイナーのティンカー・ハットフィールドは、今回ジョーダンの愛車のフェラーリ550をモチーフにして、シグネチャーモデルを作り上げました。ポイントはスピード感です。ベースのフォルムはこれまでのモデルで最も先鋭的なものとなりました。またジャンプマンロゴもフェラーリへの敬意を表し、三角形の中に収められていてとてもアイコニックに。

ホワイトベースに赤の差し色のモデルが目立ちますが、サイドの流れるようなライン、シューレース部分のコンパクトさ、シュータントップのJORDANロゴなど、このモデルを特徴づけるパーツは複数見受けられます。

前作で用いられた分割ZoomAir（ズームエア）は今モデルでも引き続き採用されました。パンチされたレザーにメッシュ生地をあわせ、通気性を確保。ミドルカット仕様が標準というのもユニークなポイントです。安定性よりもよりクイックな動き、素早い動きに対応しました。

シューズの高さが抑えられたことで、これもまたドレッシーな装いとなり、「11」以降継続しているコートの外に向けたアピールも怠っていません。

ただ、ソールの形状は再びアクティブさが増したように感じられます。

発売時期

エア・ジョーダン14は、上述のように1998年に発売されました。

シーズンを62勝で終えたシカゴ・ブルズはプレーオフも順当に勝ち上がり、ついにはNBAファイナルにたどりつきます。このシーズン中、ブルズの中では監督のフィル・ジャクソンの退任は規定事項として扱われ、またジョーダンと二人三脚でチームを引っ張ってきたピッペンは経営陣との不仲が噂されていました。ジョーダンの引退も取り沙汰され、「ラストダンス」などといったフレーズも飛び出していました。

さて、NBAファイナル。今季の相手もまたユタ・ジャズでした。双方互角に試合を進め、ブルズ3勝2敗と王手をかけた6戦目。ジョーダンはラスト5.2秒で「ラストショット」を沈めスリーピートを達成します！これまでも終了間際に劇的なゴールを数々決めてきたジョーダン。最後のシュートも観客を熱狂させるものでした。このシュートをもって伝説に1つの幕が降りることになります。

スリーピート、自身3度目の四冠（得点王・オールスターMVP・シーズンMVP・ファイナルMVP）と2度目の引退宣言が重なり、「14」の人気はうなぎのぼりに。一般販売直後はショップにファンが殺到したといいます。

現在での人気

「エア・ジョーダン14」は、その特徴的なデザインと背景が相まって、現在でも人気があります。

定期的にレトロ版を始めとして復刻販売がなされており、これからも再販される可能性があります。

カラーは白ですが、赤や黒などフェラーリモチーフのデザインも多く発表されていて、バスケットボール・ストリート・モータースポーツを横断するモデルとしても存在感を放っています。

まとめ

いかがでしたか？今回は、ジョーダンとシカゴ・ブルズが達成した偉業、2度のスリーピート（3連覇）を成し遂げた際に履いていたシューズ「エア・ジョーダン14」を取り上げました。

ドレッシーなイメージを引き継ぎつつも、新たにスポーツカーからインスピレーションを得た野心的なデザインで、バスケットシューズ界に一石を投じたモデルでもあります。

エア・ジョーダンのシリーズ自体が常に世の中に問うようなスタイルを維持しているのも、マイケル・ジョーダンという稀有な選手の存在あってこそです。これまでもこれからもNBAの歴史は続いていきますが、彼を超える逸材はなかなか出てこないでしょう。

エア・ジョーダンは、数あるシグネチャーモデルとは異なり、モデルとなる選手の引退後も新製品の発表が続いているシリーズでありブランドです。ジョーダンの偉業を後世に伝え、これからのバスケットボール界を牽引する意味でも、これからもチェックは欠かせないブランドと言えるでしょう。最新技術は優先的に数多く投入されていますし、ユーザーに寄り添う姿勢は揺るぎないものです。モデルによって、安定性と快適性の重心の置き具合が変わりますが、この点はバスケットシューズの永遠の課題なのかもしれません。

エア・ジョーダンの中でも、完成度の高い一足です。ぜひチェックしてみてください。