◎AIR JORDAN 7 (エアジョーダン7)を徹底解説！

エア・ジョーダン7を徹底解説！

こんにちは。今回もエア・ジョーダンシリーズの解説をしていきます。1991年に念願のNBA制覇を果たしたジョーダン。92年には、また別の使命が彼には課されます。その際の相棒となったのが今回ご紹介する「エア・ジョーダン7」でした。進化したバッシュに込められた設計思想と、NBAからとびだしたジョーダンのプレイした場所、そして連覇を狙うNBA1991-92シーズンを展望します。

製品の構想・設計

ジョーダンが「エア・ジョーダン」シリーズに一貫して求めていたのは、コート上で足を保護してくれることと、素足でプレイするのと同じような軽い履き心地でした。Nikeの開発陣が今モデルでセレクトしたのは「ハラチフィットシステム」。これは1991年に発売された「エア ハラチ(AIR HUARACHE)」で採用されたもので、シュータンとインナーシューズが一体となったブーティー構造が特徴です。

エアハラチもエアジョーダンと同様に90年代に一世を風靡したモデルで、現在に至るまで後継モデルが発表されています。

エアハラチの開発インスピレーションは、メキシコのサンダル、ワラチから得られました。これは革紐の編み上げサンダルで、そのフィット感から国内国外を問わず愛好者が多いサンダルです。

これをスニーカーに導入するにあたって、シュータンと本体を一体化するアイデアを出されました。「エア・ジョーダン7」もこのアイデアを引き継ぎ、ウェットスーツなどで使われるネオプレン素材を使ったインナーシューズを配置しフィット感を向上。革や布以上に足に密着する素材これまでのモデル以上の安定感を生み出しました。

オリンピックとNBA

1992年には、バルセロナオリンピックが開催されました。前回大会の88年ソウル大会で、アメリカは準決勝でソ連に破れ3位という屈辱的な結果に終わりました。雪辱に燃える選手や関係者は多く、バルセロナオリンピックからプロ選手の参加が解禁になると、NBA所属選手を中心にしてメンバーが組まれました。アメリカ予選を余裕の貫禄で突破した後の五輪初戦、アンゴラ戦では相手選手に「連中は次元が違っていた。遥か彼方の、銀河に存在していた」と言わしめました。

この大舞台でジョーダンが着用したモデルが、「7」です。彼はUSAバスケットボールチーム、通称「ドリームチーム」を牽引。チームは、全試合100ポイント越えの圧倒的パフォーマンスを見せ金メダルを獲得しました。

参加メンバーの12人のうち11人がNBA殿堂入りしています。

NBAでは、前シーズンと同様にシカゴ・ブルズは圧倒的な強さを見せポストシーズンに。プレーオフ、カンファレンスファイナルを順当に勝ち抜き、NBAファイナルの相手はポートランドトレイルブレイザーズでした。注目の第1ゲーム、序盤から飛ばしたジョーダンは6本のスリーポイントを含む35ポイントを第1ハーフのみでゲット。その強さをまざまざと見せつけました。ブルズはその後も勝利を重ね、2連覇を達成。ジョーダンも再びMVPを手に入れたのでした。

発売時期

1992年

シューズ本体に象徴的な背番号である23が堂々とプリント（縫い付け）されるようになったのはこのモデルがきっかけです。より「ジョーダン」を表に出すため、ジャンプマンロゴが大胆に配置され、ナイキのスウッシュロゴはインナー内部にプリントされるだけとなりました。

履きやすさが話題となり、発売当初から人気が沸騰。一般消費者だけでなく、現役プレーヤーでも採用した例が多かったようです。カラーバリエーションは、バルセロナオリンピック限定色を加えた6色が登場しました。

現在での人気

発売当初はバルセロナオリンピックで話題となったため、オリンピック限定カラーの人気が爆発。プレミアムもつき、コレクター間で高値で取引されたこともありました。また、シンプルに履きやすいことから、ジョーダン自身もた単年ではなく長く履き続けたほどでした。レトロ版、復刻版ともに後年定期的に発売されています。

「7」の広告には、米アニメの人気キャラクター「バックスバニー」が起用されました。著作元のワーナーブラザーズが大々的に関わり、アメリカ全土そして世界各国へと展開されました。その影響もありポップな配色が特徴のカラーバリエーション担ったと言われています。

まとめ

いかがでしたか？今回は人気モデルの「7」の魅力に迫ってみました。「7」はエアマックスの影響を受け、採用が続けられたビジブルエアがとうとう見直され、内部へと転換されたモデルです。ただしその分バッシュ感やハイテク感は満点で、９０年代のレトロ感やバブル感を表現したいパフォーマーには格好のモデルと言えます。

ジョーダンが「7」を履いていたのはまさに初期の黄金時代。それを彩ったシューズと言えます。

当サイトでは「7」の他のエアジョーダンシリーズも取り上げて特集しています。

ぜひ、お気に入りの一足を見つけてみてください。